【毎日にちょっと疲れたと思ったら】「自分を休ませる練習 – 矢作直樹」

書籍紹介

概要

元東大の大学病院で勤務をされていた医師の方が、日々の暮らしの中で自分の身体を労わるための、ちょっとしたコツや心がけを綴った本です。全部で以下のような6つの章があり、各章の中に2~3ページ程度の小テーマがいくつかあるような構成になっています。

本の章立て

  1. やわらかな心を取り戻す
  2. すこやかなからだを取り戻す
  3. ほどよい暮らしを取り戻す
  4. ありのままの感覚を取り戻す
  5. 自然の中の自分を取り戻す
  6. 「今」に意識を取り戻す

この本をおすすめしたい人

ちょっと最近疲れている、もうちょっと人生を丁寧に暮らしたいなと考えている方は手に取ってみても良いかもしれません。

以下に私がこの本を読んで、印象に残ったポイントを三つ挙げているのでぜひ参考にしてみてください。

印象に残った言葉

この本を読んで、私が心に留めておきたいなと思ったことを三つご紹介します。

からだはこの世での借り物

一つ目は、

体はこの世での借り物。いつか返す日まで大切にする。

という言葉です。

私たちが日々生活を共にしている自分の身体は、自分がこの世で人生を過ごしている間だけの一時的な借り物に過ぎないことを意識して丁寧に扱いましょうということが述べられています。

現在は仕事や勉強など様々なことにおいて、情報が溢れすぎているが故に、やることが無限に溜まっていくということが多いと思います(私も毎日無数のやらないといけないこと・やりたいことに追われています)。

そんな中で、自分の頑張りを支えてくれるのは、生まれてきた時に授かった自分の身体だけです。生まれた時に授かった、けど自分が死ぬ時には再びこの地球に返さないといけない自分の身体を、大事に扱おうと思わせてくれる言葉でした。

機械的に食べない

二つ目は、

機械的に食べずに、喉で食べる。

という言葉です。

嚥下を意識しないと、誤嚥につながる。喉の筋肉を鍛えるためにも、「飲み込む」ことを意識することが大事、ということがこの言葉に関しては述べられていましたが、身体的な機能にとどまらず、食事を丁寧にするという意味でも大事な心掛けだと思いました。

食べることには困らない飽食の時代の中で、十分に食料があるが故に、食べることが無意識的になっているなと自分自身を省みた時に感じる事が多くなっています。

食べ物が十分になかった昔の時代は、一口一口をもっと大事に食べられていたのではないかと思います。そして、一口をよく噛んで大事に食べられた食べ物は、余す事なく消化され、栄養となっていたのではないでしょうか。

近年は、健康法の中で栄養をどんな割合でどれだけ取ればいいか、そのためには何をどれくらい食べればいいかなどの健康のための食事に関する本が多くあります。

もちろんそういった知識自体も大事だと思いますが、食物から十分に栄養をいただくためにも、まずは食事に対する意識から変えていきたいなと思いました。

顔は心の窓

三つ目は

顔は心の窓

という言葉です。

顔は、心の調子・身体の調子を映し出す鏡であり、毎日顔を鏡でちゃんと見ていますか?と筆者から問いかけられています。

心に思ったことが顔に出て、顔に出たことが言葉となるので、まずはしっかり顔を見て自分の内面の調子に気遣ってあげるのが大事、という事だそうです。

普段朝起きて、歯を磨いたり顔を洗ったりしていますが、あまり私自身まじまじと顔を見るようなことはありません。でも自分の身体と心を労ってあげるためにも、まずは鏡を見て、疲れた顔をしていないか、不機嫌な顔をしていないかなど見てあげるのは大事なことだなと思いました。

よく自分の身体の声に耳を傾けてあげましょうなどと言われますが、顔は視覚から身体の状態を教えてくれる鏡だということを意識したいです。

終わりに

近年、マインドフルネスなど「今この瞬間を大事にする」ことが、より成果を上げるためだったり、日常生活をよくするために重要だということがよく言われています。

ですが、やはり一番大事なことは日々の生活の些細なことを大事にすることだと思いますし、「本当の修行は日々の生活にある」と筆者の方も述べています。

塵も積もればの心がけを、日々の生活に対する態度においても実践していきたいなと思いました。

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